土蜘蛛

平成12年10月8日 第7回賀茂川荘薪能

 土蜘蛛の舞台で 投げられる巣(蜘蛛の糸)は、華やかで、そしてきれいなものです。古くは、一本の細長い布を巻いて、それを投げると、後見が拾い、舞台後ろの後見座で巻き、それを再び投げるという様なものであったらしく、現在の巣は、江戸時代に、金剛流で千筋之伝として工夫発明された様です。
 鉛を中心に紙を巻き、それを束ねたもので、一度なげると、空中で広がるようになっています。その細い髪が、相手の上にフワリとかぶさると、いかにも蜘蛛の糸に見えるのです。
 数百年の間に先人達が創りあげたものが、伝統という名で現代に受け継がれ、今また、舞台で見ることができることに、喜びを感じます。
 ご来場頂きました皆様には、ゆったりと目を楽しませて頂きたいと思います。

上田拓司

山南町薪能
 去る平成14年5月19日、山南町狭宮(さみや)神社にて山南町薪能が約150年ぶりに催され、多くの人でにぎわいました。前夜より心配された雨も神社のご加護で昼には上がりました。
 西宮からも夙川駅北側を正午に出発し山南町「漢方の里」で休憩、「みき寿司」にて夕食後、狭宮神社にて午後6時より狂言「仏師」能「土蜘蛛」を観能する形で、20名ほどの方がバスツアーを組み、山南町を訪れました。
  参加した方々からは『蜘蛛の巣の白く飛びかう迫力が奥深い神社のかがり火で、なお一層、美しかったです。』『切組(太刀等で戦う)が気持ちよく、後シテの仏倒れ(直立不動もまま、後ろに倒れる)が豪快でした。』『前シテの不気味な怪僧が凄みがあり、よかったです。』
 『狭宮神社がなんとも、素敵でした。』『山南町の人たちのご親切が、誠にうれしく、町が一体となって薪能をなさっていることがとてもよく伝わってきて、感動的でした。』『演能の間にも拍手がおこり、こんな薪能は初めてで、新鮮でした。』『温泉も快く、お料理もおいしかったです。』などのご感想をいただきました。 そして、皆様、機会があれば、また訪ねてみたいとおっしゃっておられました。

狭宮神社(由緒)

薬草の里山南長和田に鎮座する古社で、既に平安時代には国から幣帛を頂く延喜式内社に列格し、通称「さみやさん」で 親しまれています。主祭神に若沙那賣命、相殿神に八幡大神を奉斎、若沙那賣命は稲(いね 即ち いのちのね)を司っておられ、早乙女の様にお若くて清らかな少女神様で、八幡様と共に、健康長寿を始め五穀豊穣.厄除.交通安全.心願成就の守護神として広く崇敬されています。

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